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noblame.exblog.jp
  2004年 09月 15日
Nathanael West
Novels and Other Writings / Nathanael West最近購入した『ローマ人の物語』の8,9,10巻、もう読んじゃいました。少しはもつかなと思ってったんだけど、甘かった。それでまたアメリカ文学を読んでいる。大好きな作家の1人にNathanael Westがいる。日本ではそんなに有名な作家じゃないかもしれないけど、第二次世界大戦後のブラック・ユーモアを取り入れた『Catch-22』のJoseph Hellerや『Cat's Cradle』や『Slaughterhouse Five or Children's Crusade』のKurt Vonnegut, Jr.にも大きな影響を与えたと思う作家。Westは長編を書いた作家でもないし、寡作な作家なので全てを読もうと思えば割りと簡単に読めるしね。特に好きなのはやっぱり彼の作品では一番有名な『Miss Lonelyhearts』と『The Day of the Locust』だね。彼の作品に共通しているのはアメリカという国に対する「幻想と幻滅」。ヨーロッパから「New Eden」(地上のエデンの園)の実現という「幻想」を持って渡って人たちが「幻滅」に打ち負かされながらも、西へ西へ(フロンティア)と進む。それでも希望を捨てずに、西へ進んだんだけれども、たどり着いたのは太平洋を臨む海岸。足元に打ち寄せる波。結局、「New Eden」にはたどり着けず、残ったのは「幻想・幻滅」のみっていう感じで決して明るいとは思わないけど、ある意味それが現実だろうし、それを描くのがアメリカ文学の本質の1つだと思う。小説だけでなく、彼の人生も他人の名前で名門大学(Brown University)に入学したり、結構面白い。大戦後のアメリカ文学を語る上では外せない作家だと思う。

《Today's Music》
The Hooters / Hooterization: A Retrospective ('97)
Hooterization : A Retrospective / The Hooters最近はケルト・アイルランド的なメロディーのある音楽をよく聴くけど、このThe Hootersも大好き。最初に聴いたのは大ヒットした『One Way Home』('87年)だった。"Jonny B"、"Karla with a K"なんてメロディーも良いし、マンドリンやメロディカ(!)の音色が日本人にもなぜか郷愁を感じさせる。最近は活動してないんじゃないかな?どうだろ?上のバンドのサイトも更新されていないし。まだメンバーのEric Bazilianのサイトが少しは更新されているほうかな。それでもほとんど無しって感じだけど。で、これはColumbia時代のベスト盤で上の2曲以外にもシンディ・ローパーで有名な"Time After Time"も入ってます。(メンバーがその曲を書いてるんで)
by noblame | by don_t_blame_me | 2004-09-15 22:47 |
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